『ガイヤシンフォニー』によせて

みなさん、お元気ですか。小窓を開けますよ。

久しぶりに開けたあかりの小窓から、キラキラの陽光をたっぷりと吸った大気が

目を射るように差し込んできます。

この2か月間が夢であったらと思わない人がいるでしょうか。

この美しい青空や、澄んだ空気で満たされた世界のそこここに、我々を脅かす

ウイルスなるものがいる、それも又、大自然の営みの一つなのでしょうか。

もう20年以上前のことですが、島田の「おおるり」で映画の上映会を行いました。

「地球交響曲(ガイヤシンフォニー)第三番」というドキュメンタリー映画です。

「地球は一つの生命体」という考え方が、「ガイヤ理論」です。

地球という母に育まれる無数の生命がここには共存しています。

八番まで制作されている「ガイヤシンフォニー」のうちの、三番は星野道雄さんという

詩人でカメラマンの方をテーマにしています。

アラスカの大自然に魅せられた彼は、日頃から「いつか自分もクマに襲われて

死ぬかもしれないが、それも自然なことなのだ」という意味のことを語っています。

・・・そして、あまりにも衝撃的なことに、映画撮影の始まる直前、彼は自分の言葉通り、

アラスカでクマに襲われ命を落としてしまうのです。

星野さんは、人間だけが特別な生命体ではないことを自分の命をもって伝えています。

誰彼の差なく襲い掛かるコロナウイルスが私たちに教えていることは、いったい

何なのでしょうか。地球環境を破壊する最大の要因である人間に、母なる地球が

厳しい鞭をふるっているように思えてならないのですが、私たちはどう成長すれば、

その鞭に応えることになるのでしょうか。

とにあれ、今は力の限りにご利用者と自分たちを守りぬくことに徹しましょう。